12月 26th, 2012

古民家からイメージするもの

今から20年以上前に、沖縄本島を旅行しました。沖縄は、那覇などの都市部にはビルも多くありますが、基本的には、平屋の民家が多く建っています。印象に残ったのは、赤瓦屋根でシーサーが鎮座している古民家です。

説明を聞くと、この赤瓦を白漆喰で押さえていて、私の大好きな赤のギンガムチェックのような姿です。先日、訪れた倉敷の美観地区の蔵も漆喰ですが、南国に来ると、こんなにも明るく、素敵な屋根に一役かっています。漆喰は、素材としては素朴なものですが、とても、素敵な表情を見せます。それだけではなく、漆喰は、ゆっくり乾燥硬化していく過程で、耐久性が増し、堅牢になります。さらに、深い軒で、強い日差しと激しい雨が吹き込むこと防いでいます。気候の厳しさから人々の生活を守り、しのぎやすく、快適に暮らすことができるように工夫されています。

日本は南北に長い国なので、気候風土もかなり変化に富んだものになっています。寒さ暑さが厳しかったり、強風であったり、雨や雪がよく降ったりします。そういう環境からずっと人々の生活を守ってきたのは、いわゆる新建材ではありません。日本の国土が生んだ自然の建材です。日本は古来より、木や紙や土で住まいを作り、漆喰で堅牢にしました。もちろん、新建材が悪いというわけではありません。火事にも地震にも強くなり、気密性が増すことで、居住性が向上しましたし、防犯性も上がりました。しかし、各地の古民家を見学して、しばらく過ごしていると、自然を感じる住まいだと痛感します。風を感じ、淡い日差しを取り入れ、庭を部屋の一部としていく住まいです。日本人が愛した各地の古民家をめぐりながら、私は終の棲家をイメージしています。それが叶う夢かどうかわかりませんが、漆喰は魅力的な素材です。

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